過去の逮捕歴で採用される人と採用されにくい人の違いは何か
私がこれまで多くの相談を受ける中で感じるのは、「犯罪歴があるから採用されない」という単純な話ではないということです。
もちろん、職種や業界によっては法令や業務の性質上、採用が難しい場合もあります。また、被害の大きな犯罪については、社会の理解を得ることが極めて難しい現実もあります。
しかし、そのような事情とは別に、採用担当者が見ているポイントがあります。
それは、「この人は信頼を積み重ねられる人なのか」という点です。
例えば、過去について必要以上に隠そうとしたり、責任を他人や社会のせいにしたりする姿勢は、不安を大きくしてしまいます。
一方で、自分の過去から目を背けず、現在どのような生活を送り、どのような努力を続けているのかを誠実に伝えられる方は、評価が変わる可能性があります。
もちろん、それだけで必ず採用されるわけではありません。
しかし、信頼は一つひとつの行動からしか生まれないという点は、多くの企業に共通しているように感じています。
「社会は厳しい」と知ることは、悲観することではありません
当サイトでは、一般市民へのアンケート結果をできるだけ加工せず掲載しています。
中には厳しい意見もあります。
「採用したくない」
「家族には関わってほしくない」
「一度失った信用は簡単には戻らない」
こうした意見を見ると、落ち込んでしまう方もいるでしょう。
しかし、私はその声を隠すことが、当事者のためになるとは思っていません。
社会の本音を知らないまま就職活動を続ければ、なぜ結果が出ないのか分からず、さらに苦しむことになるかもしれないからです。
本音を知ることは、自分を否定するためではありません。
社会が何に不安を感じ、何を信頼の判断材料にしているのかを理解するためです。
その理解があって初めて、自分にできる改善や努力の方向性が見えてきます。
信頼は「積み上げるもの」であり、「求めるもの」ではありません
「社会はもっと受け入れるべきだ。」
そのような意見もあるでしょう。
確かに、過去だけで一生を判断することには、慎重であるべき場面もあります。
しかし、信頼は誰かに与えてもらうものではなく、自ら積み上げていくものでもあります。
時間を守る。
約束を守る。
嘘をつかない。
目の前の仕事を丁寧に続ける。
困っている人に誠実に接する。
こうした一つひとつの行動は、とても地味です。
しかし、採用担当者が見ているのは、こうした「当たり前を継続できる人かどうか」という点でもあります。
特別なことをする必要はありません。
当たり前のことを、長く続けることが何よりも難しく、そして最も信頼につながるのです。
このサイトが目指していること
私は、このサイトを「犯罪歴がある人を無条件に応援するサイト」にしたいとは考えていません。
また、「社会はもっと寛容になるべきだ」と一方的に訴えることも目的ではありません。
被害者の存在を忘れないこと。
社会が抱える不安を理解すること。
そして、やり直そうと努力する人が、現実を知った上で前へ進めること。
その三つの視点を大切にしたいと考えています。
社会復帰とは、過去を消すことではありません。
過去を背負いながらも、誠実な行動を積み重ね、少しずつ信頼を築いていくことです。
その道のりは決して簡単ではありません。
それでも、「知らなかった」ことで遠回りをしてしまう人を一人でも減らしたい。
それが、このサイトを運営している私の願いです。
この記事が、採用への不安を抱えている方にとって、現実を知り、これからの行動を考えるきっかけになれば幸いです。


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