被害者の方のことを思うと、記事の削除を考えていいのか迷う方へ | 犯罪歴削除と社会復帰研究 リアルな本音100事例

被害者の方のことを思うと、記事の削除を考えていいのか迷う方へ

ネットに残る自分の記事を見るたびに、消えてほしいと思います。

けれど同時に、被害を受けた方の顔が浮かびます。「あの方は、今も苦しんでいるかもしれない。自分だけ楽になろうとしていいのか」。

記事のことを誰かに相談しようとするたびに、その問いが胸に刺さる。そんな迷いを抱えていないでしょうか。

申し訳なさがあるからこそ、迷う

被害者の方のことを考えられるのは、あなたが自分のしたことと真剣に向き合っているからです。

「記事を消したいなんて、反省していない証拠ではないか」。そう自分を責めて、相談をためらっている方は少なくありません。

けれど、被害者の方への思いと、今の暮らしを守りたいという思いは、どちらも本当の気持ちです。

同じ葛藤を抱える人は多い

ご相談の中でも、「被害者の方のことを思うと、相談していいのか分からない」という声は少なくありません。

その迷いを持っていること自体が、誠実さの表れでもあります。

削除を頼むのは、身勝手だと思われる?

そう感じる人もいます。ただ、多くの人は「被害者への配慮」と「更生の機会」の両方を大切に考えています。

約60名の一般の方に、5つの質問でたずねたアンケートを分析したところ、約75%の人が被害者への配慮について言及していました。(アンケートの分析結果はこちら)

多くの人が、被害者の方の存在を強く意識しています。それは、あなたが迷っていることと同じ場所を見ているということです。

「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」には、次のような声もありました。

被害者の気持ちを想像すると、更生を応援したい気持ちと許せない気持ちの間で揺れ動きます。

(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)

世の中の人も、あなたと同じように揺れています。どちらか一方だけが正しいわけではないのです。

ある程度の期間が経過し、本人が更生していることが確認できれば、削除する仕組みがあってもいいのではないかと思います。ただし、被害者の気持ちも考慮する必要があり、バランスが難しい問題だと感じます。

(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)

この回答者は、被害者の気持ちを考えたうえで、それでも「削除する仕組みがあってもいい」と考えています。

被害者の方への思いを持ち続けることと、今の暮らしのために相談することは、両立できます。何が見えていて、どう考えればよいかは、相談の中で一緒に整理できます。

記事が削除や非表示になるかどうかは、事件の内容や経過年数、掲載先などによって変わり、判断するのは各サイトや検索サービスです。被害者の方への配慮も含めて、あなたのケースでどう考えればよいかは、相談で一緒に確かめられます。

記事のことを考えるとき、大切にしたいこと

記事の中には、被害者の方に関わる情報が含まれていることもあります。記事が残り続けることは、あなただけでなく、被害者の方にとってもつらいことかもしれません。

「削除を考えること自体が、被害者の方への裏切りになるのでは」と悩む方もいます。けれど、事件を忘れることと、ネットの記事がどう残るかを考えることは、同じではありません。

「被害者の方が許していないのに、相談していいのか」という問いもよく聞かれます。相談は、状況を知り、考え方を整理するためのものです。

この葛藤は、一人で考え続けるほど重くなります。誰かと一緒に整理することで、見えてくることもあります。

この葛藤を抱える方のご相談で多いケース

被害者の方への申し訳なさで、相談をためらっている

記事のことを考えること自体に、後ろめたさを感じている状態です。

記事に、被害者の方に関わる情報がある

自分だけでなく、被害者の方のことも心配している状態です。

家族のために、記事のことを考えたい

自分のためではなく、家族の暮らしを守りたいと考えている状態です。

いずれも、状況によって考えられることは異なります。

被害者の方への思いを抱える方のご相談例

これまでご相談をお受けしてきた中で、よく伺う流れを一般化してご紹介します。

①相談前の不安
家族のために記事のことを考えたいが、被害者の方のことを思うと、相談していいのか分からなかった。

②ネット上に残っていた情報
事件の記事と、それを転載したページが残っていた。

③相談の中で一緒に整理したこと
残っている情報をこちらで整理し、被害者の方への配慮も含めた考え方をお伝えした。

④その後の気持ち
迷いを言葉にして話せたことで、自分を責め続ける気持ちが少しやわらいだ、という声がよく聞かれます。

相談した場合の進み方

  1. 今の気持ちや迷っていることを、話せる範囲で伺います。匿名でも構いません。
  2. ネット上に残っている情報を、こちらで確認します。
  3. 被害者の方への配慮も含めて、対応の考え方をお伝えします。
  4. 依頼するかどうかは、説明を聞いてから、ゆっくり考えていただけます。

迷い続けて苦しいなら、その迷いごと話していただいて構いません。それが相談のタイミングです。

被害者の方への思いを抱えながら、記事のことを一人で考え続けるのは、とても苦しいことです。

どうすればいいか答えが出ていない段階でも、相談はできます。相談することは、依頼を決めることではありません。

誠実さを持ったまま、これからの暮らしを考えていけるように。その葛藤を、一人で抱えなくていいのです。

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