取引先に名前を検索されるのが怖い方へ|仕事の場面でネットの逮捕記事と向き合うために | 犯罪歴削除と社会復帰研究 リアルな本音100事例

取引先に名前を検索されるのが怖い方へ|仕事の場面でネットの逮捕記事と向き合うために

新しい取引先との打ち合わせが決まった。名刺を交換し、商談が進んでいく。その間ずっと、頭の片隅で考えていることがあります。

「この人は、あとで自分の名前を検索するだろうか」。

会社の信用調査や、担当者のちょっとした下調べで、昔の逮捕記事が見つかってしまうかもしれない。そう思うと、仕事がうまく進むほど怖くなる。そんな経験はないでしょうか。

仕事が順調なほど、不安が大きくなる

任される仕事が増え、取引先と直接やりとりする機会が増える。本来なら、それは積み重ねてきた努力の成果です。

それなのに、表に出る機会が増えるほど、「名前を知られる」ことへの不安も大きくなる。うれしさと怖さが同時にある、複雑な状態です。

「自分のせいで、会社や同僚に迷惑をかけたらどうしよう」。そう考えて、昇進や新しい仕事を断ってしまった方もいます。

仕事の場面で悩む人は、少なくありません

取引を始める前に、相手先の会社や担当者の名前をネットで確認する会社は少なくありません。そのため、仕事をきっかけに過去の記事が気になり始める方は多くいます。

とくに、営業職や経営者、個人で仕事を請け負っている方など、自分の名前で仕事をする機会が多い方ほど、この不安を強く抱えています。

一般の人は、仕事の場面をどう見ているのか

「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」のアンケートでは、人生の節目や社会復帰について、一般の方に意見を聞いています。

普通の人、つまり犯罪歴がない人と同じ土台に立つことはとても難しいことだと思う。

(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)

厳しい言葉に聞こえるかもしれません。けれども、これは多くの人が心のどこかで感じている、率直な本音でもあります。

社会が何を見ているのかを知ることは、次の一歩を考える手がかりになります。「同じ土台」に立つ妨げになっているものが、ネット上のどの情報なのかを確かめることから始められます。

社会復帰には周囲の信頼が不可欠ですが、デジタルタトゥーがあることで最初から疑いの目で見られ、挑戦の機会自体を失うケースも少なくありません。

(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)

この回答者は、信頼を築く前に機会が失われてしまうことを問題だと感じています。

仕事の信頼は、本来、日々のやりとりの中で少しずつ築かれていくものです。その前に検索結果だけで判断されてしまう状況を、おかしいと感じている人がいます。

冷たく排除し続けるよりも、真面目にやり直そうとする人を社会の中に受け入れ、自立を促す仕組みを作る方が、建設的で安全な社会につながると思います。

(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)

これは、更生のチャンスを与えるべきかという質問への回答です。

まじめに働く人を受け入れる方が、社会にとってもよい。そう考える人もいます。今の仕事を大切にしながら、ネット上の情報を整理していくことは、その考え方にも沿ったものです。

仕事の相手は、どうやって名前を調べるのか

取引先の担当者が名前を調べるときは、名刺に書かれた氏名と会社名を組み合わせて検索することが多いと考えられます。

また、会社によっては、取引先の確認のために、新聞記事のデータベースやネット上の情報を調べる仕組みを使っていることもあります。

ネット上の情報については、報道機関の記事だけでなく、転載サイトや掲示板、SNSの投稿が表示されることもあります。

「自分の名前だけ」で検索したときと、「名前+会社名」「名前+業種」で検索したときとでは、表示される内容が違うことがあります。仕事の相手の目線で確認してみることが大切です。

よくあるケース

名前と会社名で検索すると、記事が表示されるケース

取引先が名刺を見て検索したときに、目に入る可能性がある状態です。記事の中に当時の勤務先などが書かれていないかも確認しておきたい点です。

名前だけで検索すると、同姓同名の人と混ざって表示されるケース

同姓同名の人が多い場合、記事がすぐには見つからないこともあります。一方で、別の人の情報と混ざって誤解されることもあります。

SNSや掲示板に、仕事と結びつけた書き込みがあるケース

事件と今の仕事を結びつけるような書き込みがある状態です。報道記事とは別に、書き込みの内容を確認する必要があります。

いずれのケースも、対応できるかどうかは記事の内容や経過年数、各サイトの判断などによって異なります。

よくあるご相談例

よく寄せられるご相談の流れを、一般化してご紹介します。

①相談前の不安
新しい取引先を担当することになり、名刺交換のあとに名前を検索されることが気になっていた。会社に迷惑をかけることを何より心配していた。

②ネット上に残っていた情報
名前だけで検索すると記事は出てこなかったが、名前と地域名で検索すると、当時の記事を転載したページが表示された。

③確認・整理したこと
取引先が試しそうな検索の組み合わせを洗い出し、それぞれで何が表示されるかを一覧にした。表示されたページの運営者と窓口を確認した。

④その後の気持ち
「どの検索で、何が見えるのか」を把握できたことで、名刺交換のたびに身構えることが減った、という声がよく聞かれます。

何から始めればいいか

  1. 自分の名前だけで検索し、表示される内容を確認します。
  2. 「名前+今の会社名」「名前+業種」「名前+地域名」など、取引先が試しそうな組み合わせでも検索します。
  3. SNSや掲示板で、名前や事件がどのように書かれているかも確認します。
  4. 表示されたページのURLと公開日、内容をメモし、画面を保存しておきます。
  5. それぞれのページがニュースサイト・転載サイト・掲示板・SNSのどれにあたるかを分け、窓口を確認します。
  6. 仕事への影響をふまえて、どこから手をつけるか判断に迷うときは、専門家に状況を伝えて整理してもらう、という選び方もあります。

仕事の合間に、自分の名前をさまざまな組み合わせで検索して確かめる。それは、忙しい毎日の中で、思っている以上に気持ちをすり減らす作業です。

どの検索で何が出るのか、まだ整理できていない段階でも相談はできます。相談したあとで、依頼するかどうかをゆっくり考えてかまいません。

次の名刺交換を、少しでも落ち着いた気持ちで迎えられるように。確認の作業を、誰かと一緒に進めるという選び方もあります。

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