略式の手続きで罰金を納め、事件はそれで終わりました。刑務所に入ったわけでもなく、仕事も続けています。
それなのに、名前を検索すると逮捕されたときの記事が出てきます。記事には「逮捕」とだけあり、その後どうなったかは書かれていません。
「こんなに小さな事件なのに、ずっと残るのか」。そう感じて、やりきれない気持ちになっていないでしょうか。
終わったはずなのに、終わらない
罰金を納めたことで、自分の中ではひとつの区切りがついたはずです。けれどネットの記事は、逮捕の日のまま止まっています。
「軽い事件だったのだから」と自分に言い聞かせても、記事を読んだ人がどう思っているかは分かりません。
反省していないわけではない。ただ、今の暮らしまで過去に縛られ続けるのはつらい。その気持ちは、自然なものです。
同じように感じている人は多い
罰金などで事件が終わっても、逮捕の時点の記事だけが残る。これはよく伺うご相談です。
事件の大小にかかわらず、記事が残る仕組みは同じだからです。
軽い事件でも、世間は厳しく見る?
厳しく見る人もいます。ただ、軽い事件については受け止め方がやわらかい、という傾向も見えています。
約60名の一般の方に、5つの質問でたずねたアンケートを分析したところ、万引きや交通違反のような軽微な犯罪については、60〜70%が受け入れられるという傾向が見られました。(アンケートの分析結果はこちら)
事件の重さによって、世間の受け止め方は大きく変わるということです。
「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」には、次のような声もありました。
犯した罪に対する罰は司法が与えているという前提で考えれば、デジタルタトゥーは軽微な犯罪については重すぎる罰になっていると感じます。
(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)
罰はすでに受けているのに、ネットの記事がそれ以上の罰になっている。そう感じている人がいます。
ただ、記事だけを読んだ人には、事件の重さや「その後」が伝わらないことがあります。今どのように見えているのかは、相談の中で一緒に確かめられます。
窃盗や傷害などの軽い罪で捕まった人がいつまでもネットに晒されるのはなんか違うように思うので削除要求をして前に進んでもいいと思います。
(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)
「前に進んでもいい」と言ってくれる人もいます。記事のことを相談するのは、前に進むための一歩です。
記事が削除や非表示になるかどうかは、事件の内容や経過年数、掲載先などによって変わり、判断するのは各サイトや検索サービスです。罰金で終わったという事情も含めて、あなたのケースの見通しは相談で一緒に考えられます。
小さな事件でも、記事が残り続ける理由
報道の記事は、逮捕された時点の事実として書かれています。その後に罰金で終わっても、続報が出るとは限りません。
「罰金で終わったことは、記事に書き足されるのか」という疑問もよく聞かれます。多くの場合、逮捕の時点の記事だけが残ります。
「小さな事件なら、すぐに埋もれるのでは」と期待する方もいます。けれど名前で検索する限り、事件の大きさに関係なく表示されることがあります。転載されたページでは、見出しが実際より重く見えることもあります。
「このくらいで相談するのは大げさでは」とためらう方もいますが、今の暮らしに影響が出ているなら、事件の大きさは関係ありません。
罰金で終わった方のご相談で多いケース
「逮捕」の見出しだけが残っている
罰金で終わったことが、どこにも書かれていない状態です。
転載ページで、実際より重く書かれている
まとめサイトなどで、見出しが誇張されている状態です。
職場や家族に、改めて知られるのが怖い
終わったことを、今さら周りに知られたくない状態です。
いずれも、結果は記事の内容や各サイトの判断によって異なります。
罰金で終わった方から伺うご相談
これまで伺ってきたご相談の中から、よくある流れを一般化してご紹介します。
①相談前の不安
罰金を納めて事件は終わったが、逮捕時の記事が残り、職場で知られないか不安が続いていた。
②ネット上に残っていた情報
逮捕を伝える短い記事と、それを転載したまとめサイトが残っていた。
③相談の中で一緒に整理したこと
どこに何が残っているかをこちらで整理し、罰金で終わった事情をふまえた考え方をお伝えした。
④その後の気持ち
「小さなことで相談していいのか」という迷いが消え、気持ちの区切りをつけやすくなった、という声がよく聞かれます。
終わったことを相談するときの流れ
- 事件がどう終わったか、今何が気になっているかを伺います。匿名で大丈夫です。
- 名前で検索したときに見える情報を、こちらで確認します。
- 罰金で終わった事情もふまえて、対応の考え方をお伝えします。
- 依頼するかどうかは、説明を聞いてから決めていただけます。
終わったはずのことが気にかかるなら、それはもう相談していい理由です。
区切りがついたはずのことに、何度も引き戻されるのは、とても疲れることです。
「このくらいで」と思う段階でも、相談はできます。相談することと、依頼することは別です。
終わったことを、本当に終わったことにするために。区切りをつける作業を、私たちも一緒に担います。
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