10年前の逮捕記事がGoogleに残っている場合、最初に確認すること | 犯罪歴削除と社会復帰研究 リアルな本音100事例

10年前の逮捕記事がGoogleに残っている場合、最初に確認すること

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あの出来事から、もう10年以上がたちました。仕事も生活も、少しずつ積み重ねてきました。

それなのに、久しぶりに自分の名前を検索してみると、当時の逮捕記事が今も上のほうに表示される。日付を見ると、ずいぶん昔の記事です。

「こんなに時間がたったのに、まだ残っているのか」。そう感じて、しばらく動けなくなった方もいるのではないでしょうか。

時間がたったからこそ、つらいこともある

10年という時間は、人が変わるには十分な長さです。その間に、働き方も、人とのつきあい方も、考え方も変わってきたはずです。

それでも検索結果の中では、10年以上前の自分が「今の自分」として表示されている。そのずれが、じわじわと心に重くのしかかります。

「もう昔のことだから」と自分に言い聞かせても、昇進や転職、子どもの進学といった節目が近づくたびに、記事のことを思い出してしまう。そう感じるのは、ごく自然なことです。

古い記事で悩んでいる人は、たくさんいます

インターネットの情報は、自然に消えていくとは限りません。そのため、何年も前の記事に今になって悩む方は、決して少なくありません。

むしろ、生活が落ち着き、守りたいものが増えた頃に、古い記事の存在が気になり始める方が多いのです。

一般の人は、古い記事が残ることをどう見ているのか

「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」のアンケートでは、刑罰を終えた後もネットに記事が残り続けることについて、一般の方に意見を聞いています。

個人の名前を検索した際に、数年前、あるいは十数年前の逮捕記事がトップに表示されることは、その人の「現在」をすべて否定することに等しいと感じます。

(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)

何年も前の記事が「今」を覆ってしまう。この感覚は、当事者だけのものではないようです。

古い記事が上位に出続けることに違和感を持つ人がいる。そのことを知るだけでも、「自分が気にしすぎなのでは」という思いは少し和らぐかもしれません。

情報を完全に消すのではなく、一定期間が過ぎたものは検索で出にくくするなど、バランスを取る仕組みがあれば、社会全体にとってもプラスになると感じます。

(一般市民アンケートより/「犯罪歴と社会復帰研究 リアルな本音100事例」)

これは、専門家に依頼して記事の削除や検索結果の非表示化を行うことについての回答です。

「一定期間が過ぎたもの」については、検索のされ方を見直してよいのではないか。そう考える人もいます。時間の経過は、状況を見直すうえで大切な事情の一つです。

また、約60名の回答を分析したところでは、時間の経過とともに受け止め方がやわらぐ傾向も見られました。事件直後はほとんど許容されない一方で、10年後には約40%、20年以上では約55%が許容できるという傾向です。ただし、重大な事件では時間がたっても受け止め方が大きく変わらないという点も、あわせて示されています。

古い記事が、今も検索結果に出てくる理由

ニュースサイトの記事は、一定期間で消えることもあれば、長く残ることもあります。扱いはサイトごとに異なります。

元の記事が消えていても、転載されたページが別のサイトに残っていれば、検索エンジンはそちらを表示します。

また、Googleには、すでに削除されたり内容が変わったりしたページについて、検索結果の更新を求める仕組みがあります。一方、ページそのものが残っている場合は、そのサイトの運営者への対応と、検索結果への対応を分けて考える必要があります。

逮捕歴が表示される検索結果の削除については、最高裁判所が2017年に、事実を公表されない利益と、検索結果として提供する理由とを比べて判断するという考え方を示しています。経過年数はその中で考慮される事情の一つですが、何年たてばどうなる、という決まりがあるわけではありません。

よくあるケース

元のニュース記事が、今も残っているケース

報道機関のサイトに、当時の記事がそのまま残っている状態です。問い合わせ窓口の有無や対応方針は、各社によって異なります。

元の記事は消えたが、検索結果に古い情報が残っているケース

リンク先を開くと記事がないのに、検索結果の一覧には見出しや一部の文章が表示されている状態です。確認すべき点が、ほかのケースとは少し異なります。

古い記事が、個人ブログや掲示板に引用されているケース

当時の記事を引用したブログや掲示板の書き込みが、元の記事より長く残っていることがあります。

どのケースでも、年数がたっているから必ず対応できる、というものではありません。ただ、「どこに、どの形で残っているか」によって、考えられる方法は変わってきます。

よくあるご相談例

よく寄せられるご相談の流れを、一般化してご紹介します。

①相談前の不安
事件から10年以上がたち、社内で責任のある立場を任されることになった。部下や取引先に名前を検索されることが気になり始めた。

②ネット上に残っていた情報
報道機関の記事はすでに消えていたが、検索結果に古い見出しが残っていた。あわせて、当時の記事を引用した個人ブログも表示されていた。

③確認・整理したこと
リンク先が今も存在するか、存在しないかを一つずつ確認した。存在しないページと、残っているページとで、対応の窓口が違うことを整理した。

④その後の気持ち
「全部が同じように残っている」わけではないと分かり、手のつけようがないという思いから抜け出せた、という声がよく聞かれます。

何から始めればいいか

  1. 自分の名前で検索し、表示される記事や書き込みのURLを書き出します。
  2. それぞれのリンクを開き、ページが今も存在するか、消えているかを確認します。
  3. 残っているページについては、ニュースサイト・転載サイト・個人ブログ・掲示板のどれにあたるかを分けます。
  4. ページの公開日や、事件からの経過年数をメモしておきます。経過年数は、状況を説明するうえで大切な情報です。
  5. 判決や処分の内容、その後の生活の状況など、説明に使える事情を整理しておきます。
  6. どのページから、どの窓口に相談すべきか判断に迷うときは、専門家に状況を伝えて整理してもらう、という選び方もあります。

10年以上前のことを、もう一度一つずつ検索して確かめるのは、想像以上に気持ちが沈む作業です。やっと落ち着いた日々の中に、急に昔が戻ってくるような感覚になります。

どの記事が残っているのか、まだ全部は分からない段階でも、相談はできます。相談は、依頼を決めることではありません。

任された役割や、これからの生活に集中するためにも。確認の作業を一人で抱えず、誰かと一緒に進めるという選び方もあります。

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